33億6000万円

話す大人です

新型コロナワクチン1回目

家族のうち4人がワクチン一回目を打ったのでこのへんで備忘録的に。特に何も事件はなかったので短い

新型コロナワクチン注射でまず言う「腕痛くなる」については、よく言う弊害が棚の高いとこに物置くと取れなくなるとか上着脱げなくなるとかあったけど、とにかくブラジャーがつけにくいのとお手洗いでズボンや下着を下ろすのが腕めっちゃ痛い。つまり人にちょい手伝ってもらいにくいことが多い。シャンプーの角度は意外と痛くないのでお風呂は案外行ける。
ワクチン打った日は絶対ブラトップにして!!みんな!!別にノーブラでもいいが うっかりブラを付けざるを得ない場合、カップに胸入れ込むのは諦めて前で適当にホック止めて後ろへ回すしかないですね。
冷やすとましになるのはほんとみたいですね。楽になる

 

以下は一回目打ち終わった家族のざっくり経過纏め


ファイザー/年齢的には中高年。比較的副反応あり。接種直後は前腕~指先に軽い痺れがあったがすぐ抜ける。腕にも枕を敷いて寝た。接種当日の夜は腕の痛みもあり途中で目が覚めてしまった。
接種翌日は「ひどい二日酔い」のような体調、次第に「軽い二日酔い」に。2週間以上経過後も軽い2日酔いに似た状態は持続。そのため普段は相当な酒飲みだがお酒を飲みたいという気がしない。


ファイザー/年齢的には中高年。ほぼなんともない。数時間後にちょっとだけ腕が痛くなったがすぐ治る。

きょうだい
モデルナ/年齢的には若年層。発熱はしなかったがモデルナアームで一週間ほど腕上がらず。あんまりこの件についてお互い話す機会がなかったのでよく知らない。


ファイザー/年齢的には若年層。接種後15分以内、前腕にびりっとした軽いしびれ?があったがすぐに収まる。25分後、腋下に少し変な痛み。針を刺したところはピリピリする。4時間経過。段々重く痛くなってくる。ぴりぴりはなくなる。持ち上げたり動かすと痛く、イタっと思うとその感覚は少し持続。つねった痛みが残るみたいな。痛いけどまだ全然動かすことはできるし、動かさなければ然程痛くはない。6時間経過したあたりでねむたくなってくる。生理と被ったので正確な体調の変化は図りづらい。体温に特に変化なし、悪寒もなし。冷えピタを腕に貼って寝る。まっすぐ腕を上げたり前や後ろへ伸ばしたり、中途半端に上げると痛いが全然痛くない角度も多い。翌日も腕は痛いが体調に特に大きな変化はなく、強いて言えばうすぼんやりした頭痛と眠気。

 

2回目も早く打ちたいですがあまり激烈な副反応が出ないといいなと思います。抗体も絶対できてほしいが……どなたもどうぞお元気で。

「唐人街探偵 東京MISSION」を見た

 

ド世間知らずの当日初見感想 以下全部ネタバレ
(翌7/25 微追記修正)

 

テレビも邦画もほぼ見ないので、日本人俳優も出ている中国映画ということだが、誰もぴんと来ず(妻夫木聡長澤まさみ染谷将太浅野忠信も名前くらいはきいたことあるが正直顔は全員知らなかった。まず名前の読み方がわからないので、いまも予告編をyoutubeで見て漢字を一文字ずつ転記した 浅野忠信古田新太の区別がついていなかったことが判明した) 
信じられないかもしれないけど本当に知らなかった…… 最後に劇場で見た実写邦画はたぶん友達に連れられて観た「真夏の方程式」 あれ何年?2012年とか? (わたしの俳優知識は「真夏の方程式」「踊る大捜査線」とあと「髑髏城の七人(ワカドクロ)」で8割がた構成されてる気がする)
そのぶん全員俳優としてではなく役どころとして観ることができたのは得だったかもしれない。ていうか待って みんなじゃあお風呂屋さん入る前の指名手配の村田のポスター見て「人気俳優や!!!こいつ後から出てくるで~!!」って思ったってこと?!私あのとき「な~~~んかこういう小技っぽいシーンがあとあとから効いてきそうだな……」とは思ったんだけどうわ恥ずかしいな みんな指名手配の人の顔最初から知ってたなんて………私はちゃんと新鮮に驚いたのに……そめや?そめたに?無知でごめんねそめたに…?そめや…?

妙にtwitterで話題になっていて、予算がすごいよとかセットがすごいよとかオモロジャパンだよ見たほうがいいよとか、かなりキンプリだよとかスタァライトだよとか書いてあったのでひとりで見てきた。結論から行くといい映画体験だった。楽しかった。

予習ゼロで行ったので(予習しておけば流石に長澤まさみが出てるんだ~長澤まさみってこの人なんだ~くらいは思っただろう)(Twitterで画像が回ってきたので、なんとなく妻夫木聡の顔だけは頭に入れていった)(前作前々作も見てないし…と思ったんですがそもそも日本公開してない感じですか?)基本知らないことだらけです。

以下に感想を箇条書き。事実誤認もいろいろあると思いますがそれ込で。順番はめちゃくちゃです。全部ネタバレ!おもしろかった。




・字幕版で見てよかった!いろんな言語が飛び交って楽しい 中国語て発音のかわいい言語だよね タイ人がしゃべる英語もなんかチャーミングな感じがするし……日本人俳優は中国語>日本語>英語の順で演技がうまく感じたけど母語じゃない言葉喋ってるほうがこっちがニュアンスを勘ぐったりしないから粗が目立たないのは当たり前ですね 
・開始10分で浴びせられる洗礼の強さがすご~~~~~い 伯父と甥の基本的な関係性が悪夢と機内食の部分でイッパツでわかるのいいな ビジネスクラスか チン・フォン白くてツルっとしててかわいいな……この手の肌質と色彩の男に弱いな……3作目なのにこの冒頭と言い、ド頭の「前回までのあらすじ」といい親切だなあ 野田はとりあえず「金にものを言わせる系探偵」?? ものすごいファッション。いいな~~派手で~~てか中国語うまくないか うまいかうまくないかもわからんけど すごいな

・「人間が素顔で密集している」「人間が素顔で過ごしている」ということ自体がいまやもうフィクションだよね(作中で2019年のことと明言されていたので現実との矛盾はないがまあそもそも現実にネオ銭湯もコスプレパレードもない)中盤くらいから普通に慣れたけど序盤は誰もマスクしてない人ごみにすごい変な感じがした
・空港、モブ女の泥レスリングを描くことへの執念ない? 傘!ゴーカート!
・ジャック・ジャー最初は怖かったけど、子供の自転車でいつまでもいつまでもキコキコキコキコ追っかけてくるの見て「あっコメディリリーフなのか」ってやっと気づいて好きになっちゃったよ 自転車取られた子供の泣き声の感じがもろ中国語なのはウケる
・エクストリーム裸の付き合いこと、お風呂屋さんのトンチキジャパンぶりにめちゃくちゃ笑っちゃった モンモンの高齢化……脱衣所はどこ?? 同時通訳機械、高音と湿気に強くてすごいな 普通あんなレーズンみたいなもん一瞬でなくすでしょ イヤポッズよりちっさいのに かなりキモいことを言いますが、チン・フォンの裸がぺったんこでア~勉強できる男のあの細っこい身体らしさがちゃんとある~~という感じで最高だなと思った これで脱いだらすごいとかだったらたぶんチン・フォンに冷めていた ジャッジする権利は当然ないが 基本笑いながら見てたシーンだったけど、でもあれだね……渡辺さん「少しだけ中国語はわかる」みたいなこと言ってたのに…最後まで見るとまったく少しじゃなかったんだね……とつらくなった
・野田とチンフォンは前からまあまあ仲良しなのか、単に能力の系統が極めて近いからすぐに通じ合ってるのかどっちなの?
・普段思想信条上こんなこと普段絶対言わないし何なら婚姻制度異性愛規範憎んでるけどこれだけは言わせて ……………チン・フォンと結婚した~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~い…………………………………………………………………………なんだ?あの結婚したさ ええ………………………………………………………困惑………………………

・死体袋大渋滞大混乱こんなん笑うでしょ みんなおんなじこと考えてる 死体(仮)をのせたストレッチャーがエレベーター前に複数並ぶな 「「検死ができるのか?!?!」」ウケる チンフォンと野田の共同推理アツかった 芸風似てるんだね そういえばチューする気か?とかタン・レンにも言われてたけどかなり目と目で通じ合う~~感じよね 同人誌いっぱい出てへん?平気か?
・ジャック・ジャー、タン・レン、野田はフィジカルがかなり強く、チン・フォンと野田は外れ値の目と脳みそがあり(特にチン・フォン)、野田には金がある ってことか 
・どうしても心配なこと ボコボコにされた死体袋の看護婦さんは無事だったの?それだけが気になる 無駄なモブ殺生はしなさそうな世界観だとは感じたが……

・小林ちゃんへのタン・レンのヘンテコアプローチ以外で特にいらん異性愛が挿入されないのも良かったな いや女子学生がキャーキャー言うところはあったか………
・夜の女王のアリアって何であんなに人気あるんだろう あれセンセーショナルで華やかな歌過ぎて「母親と娘の歌」としてちゃんと向き合ってもらえてるところ見たことない でも村田のへたくそな口笛の夜女はぞっとした 確かに演出効果高い曲なのかも

・コスプレパレード………コスプレパレード?!?!?!?
・野田、ミニスカドレスを手に取ってキャッキャしていたなら視聴者のご期待に応えてミニスカコスプレしろ 聖闘士星矢かい ちびまる子ちゃんには観客席からも怒涛の笑いが起きていた
・スラダンぽいバスケユニフォームが「数字」の対象になってるけど「湘北」が「将軍」になっててメチャクチャ笑った かなりぱっと見のローマ字が近いパロディでありつつネオジャパン語彙でポイント高い
・胸のサイズ「36D」って何?
・野田、ヘリコプターに乗って”I'm a King of Tokyo!!”からの失格扱いで何~~ッ!だったの、ほぼ海馬瀬人だよ ヘリに乗って高笑いして不測の事態でぬぬぬ……になるのはそれはもう海馬瀬人なのよ マブいね…
・チンフォンごめん 渋谷の交差点は赤になってからの方が渡る人間多いかもしれん
・駅を全力疾走するタン・レンとチン・フォンのコンビにせよ、スクランブル交差点のど真ん中に赤信号で飛び出してバスの上から札束をまく彼らにせよ、すごくアツいシーンなのに「非常識な中国人の挙動」としてこの世界のインターネットのおかしい人たちに死ぬほど叩かれそう……と暗澹たる気持ちになってしまった………
・トラウマ掘り返されるチン・フォンかわいそう スクランブル交差点あたりから怒涛のチン・フォンくんかわいそうタイム ラブデスターかよ

・村田意味不明だけどいいキャラしてんな~と思ったら有名俳優だったんだね……ただ個人的に強姦殺人には非常に厳しい目を向けているので死んで当然キャラだし愛することもないスわ… いやしかし自分から落ちていったのか これは自分を使いつぶしたQへの最後の抵抗だったとみることもできるのかもしれない 裁判での「自分の命を代償にする人がいますか~?」みたいな煽りがここに跳ね返る可能性ある
・ブラックライトの部分、言ってることはわかるけどどういうこと?別に「チン・フォンが塗料のついたお札をさわり、その後村田を触ったか触らなかったかで揉めるだろう」とは当然思ってなかった(村田に殺人の選択を迫られるとは思ってなかった)けど、金だけを求めているとは思えなかったのでいちおう金にツバつけといたのが思いがけない形で実を結んだということ?ちょっとでも触ってたらアウトだったならむちゃくちゃ危ない橋だな チン・フォン、あれで殺人の意識からまぬかれ得るとすれば相当なんというかこう 持ってるな
・そもそもなんであんなに手間かけて3億も4億も引き出さなきゃいけなかったんだろうね それもQのテストなの?まあノリもあるか
・チン・フォンくんかわいそうだけどズボンの刺繡がほんとにほんとにかわいいね………おじさんといいバディだよね 家族だ……力士にも反則勝ちしてるし……まじであの力士と増殖する剣道の人はなんだったの?力士は一体でいいのにジャック・ジャー不憫
・密室に閉じこめられてなお密室大好きチン・フォンくん

・Q、誘ったものと断ったもの なんの特別な繋がりもなく理解し合わないものたちの決別が抱擁の形なのエモだよ こういうのは抱く方の負けで、抱かれる方の勝ちなんだよ チン・フォンの勝ちだよ…… 男性間でもいや~なものから親愛のあるものまで、劇的に過剰に演出するでもなく自然に身体を接触させるシーンが結構多いのすごく好きですね
・正直田中さんの顔に、チン・フォンの能力を超えるほどのインテリジェンスは感じないんだけど………てか徒党でやってるQが1位であるところへ2位につけてるチン・フォンほんとに外れ値の脳みその強さなんだな 野田もか
・最後は最重要情報を足で稼いできたジャックジャー、それ見てぐいぐいランク上がったのも納得だなと思った 人には人の強みがあるってことか

妻夫木聡の顔初めてまともに知ったけどそりゃ「怒り」とか流行るわ(あれ妻夫木さんで合ってます?ずっと気になってたけど見ていない)
・検察が裁判長やるわけないから超混乱したけど川村のおばさまってふたりいる感じ?姉妹?(wiki見たら双子って書いてあった いやむずいよ)ウィンクする相手を間違えてるわよみたいなあれ、傍聴席にいたのお母さん?かと思ったけど違った?チン・フォンと違って野田氏と結婚した~~いにはならなかったが、あの傍聴席にいた女性としてギャ!て顔で見られたい という夢は発動した 
・正直終盤の怒涛のまくり難しかったんだけどタイからタンはすぐ戻ってきた?てこと?女の子がつき飛ばした、あれがヒントで? それで黒龍会に見つかって殺されかけた なるほど 書くと整理出来てきた
・キコちゃん?っていうのがあの派手髪の優秀そうなかわい子ちゃん?いつ来たの?どこの子?タイのあのジャンパースカート少女とは全然別キャラだよね?あと足を怪我したチン・フォンを助けに来た5人組だれ?知り合い?

・バックの話があまりにも重い 父と娘、秘められた憎しみと愛、真夏の方程式と同じようなパターンやな〜まああるあるね〜と思わんでもないがあまりにもきつい しんどくて本当に涙出た お母さん役きれいすぎるな 絶世の美女
・「お父さん」が娘と下っ端(渡辺さん)を結婚させることになんの「両家にとっての意味」があるのかと思ったが、自分の娘じゃないか 「お父さん」の養子かなんかとして相手がたの娘と結婚しろってことか
・「誰も本当には悪くなかったんだよ 難しいね」みたいな形でふんわり納得しちゃだめだよなこういう時 と最近とみに思う じゃあどうすればいいんだろう? 不幸なものはいつまでもどうやっても不幸なんだろうか 貧しく言葉がわからないことは不幸せへ常に容易に接続するのだろうか そうだとしたら変えなくてはいけないが、仮に世界を変えられても時間は戻らないので、世界が変わる前の不幸な子供や家族が遡及的に救われることはなく 帰り道そういうことを考え続けてすごくつらかった……

以上突貫初見感想でした。いやおもしろかった……普段絶対こんなこと言わないのにチン・フォンと結婚したい………ハウチャーミングユーアー……若い燕のような淡々としたかわいい外れ値男、ヘキが過ぎる……ちょっとバーフバリに近いところもあるのかな 終わりの微妙な納得いかなさというかもやもやはプロメアにも似ていたかも(それってある種の現実感かもしれないが) チン・フォンの行動原理みたいなものがしっかりわかりきらないまま見てたから(完全犯罪とか)、お父さんのところはなんとなくわかったけど、ニューヨークとバンコクも見たいな 見に行って良かったです。

夏至とうさぎの誕生日

夏至っていいですよね 6/21キリンの日、夏至です。日が長くて、暑すぎないし、春夏秋冬でも初夏でも晩秋でもない特に名前がついてない季節で、夕方のなまぬるーいサワヤカさが最高。一年中夏至でいい。紫陽花も咲いてるし

夏至の晩のうちにやっといた方がいいおまじないとかあるんじゃないかと思って調べましたけど、急ごしらえでなんとかなる範囲のものはなかったです 「まず篝火を焚きます」みたいなノリだったんでね

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夏至祝いにかこつけていいケーキを買いました ピエールエルメのルビーってやつ

ピエールエルメのケーキはマジで美味い 864円というまあまあな強気価格にも関わらず認知的不協和以外の方法で最高の体験をしたという気持ちにちゃんとさせてくれますね マカロンはぱりぱりでフルーツはおいしくてバタークリームでしっかりくっついてジャムとかと合わさって完璧のパーペキ ああおいしかった

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夏至なので夏野菜も食べたくてズッキーニのナムルも作りました。Twitterで作り方を見かけて試してみたんですがなかなか良かったです。輪切りにしてレンジで3分チンして鶏がらスープの素とめんつゆとごま油チャッとかけて混ぜるだけ 調味料の量は相当控えめでちょうどいいくらい

あーあ 一年中夏至がいいな

『草枕』と創造態度

陳腐なドラマを殺すぞ!の気持ちで作品づくりに取り組んだ経験があるなら夏目漱石草枕』は多少以上刺さると思う。長年積んでたけどようやく読んだ。途中京極夏彦の一番読みにくいとこみたいになってきて読みにくかったけど。以下感想というか思想の話です。未読の人にも既読の人にも分からんかも。なんとなく通じるよ、と思ってくれる人がいれば有難い。

 

祖父に漱石は『こころ』よりよっぽど草枕や行人がおもしろいぞと昔言われたがなるほど確かにというところもあった。『草枕』と『こころ』を比べてみると後者は作者本人が「こんなんクサいぜ、人間が人間して人間関係してるじゃねえか」と思いながら書いてる香りがなんとなく立ちのぼっているような気がしなくもない。偏見かも。

いくら傑作でも人情を離れた芝居はない。理非を絶した小説も少かろう。どこまでも世間を出ることができぬのが彼らの特色である。(……….)どこまでも同情だとか、愛だとか、正義だとか、自由だとか、浮世の観工場にあるものだけで用を弁じている。いくら詩的になっても地面の上を駆けあるいて、銭の勘定を忘れるひまがない。シェレーが雲雀を聞いて嘆息したのも無理はない。

ストーリーテリングでなさ」にパチッと舵を切り、風景の提示と、語り手の思想の提示に終始している『草枕』は気持ちがいい。もちろんそこには同情も自由も驚きも喜びもあるんだけど、すごく個人的で過剰なところがない気がする。

収斂していくドラマ、みたいな意味での物語性は多分自覚的に低いが、その方がいい。ただ那美さんのキャラクターがあまりにもいいから、彼女がこの作品をただの無為小説、語り手による芸術論の観想だけの絵にしてくれない。那美さんも色々バックグラウンドとしては読んでてキツイところもあるはずなのだが、あまりにも素敵なので、この本ならつらい思いをしてる女友達にすすめてもいいかなと思える。(女性の描写がひどい作品は人に勧められない。古典小説の場合特に気を使う。古典に限らずちょっと前の漫画やドラマなんてもっとその傾向が強い気がするが)

那美さん、よすぎて抜粋するところがないよ 登場部分全部抜き出さなきゃいけなくなる

草枕』は那美さんの素敵さで人に勧められると同時に、作品論や創作論としても非常に誠実なようなそうでもないような、しかし頭をブン回して創作しては自分と社会を殴り転がり回っているような頭のいい友人にはぜひ勧めたいと思えるような箇所がそこかしこにあったので、いいものを読んだなあという気持ちになった。

 

物語をやりながら漱石いうところの「非人情」をやりたいと思ったことがある人は少なくなくあってほしい、というか自分はそう。「意味を殺す」「ただそこにある何か」「あるけど誰も気に留めない何か」「ただの風景、ただの必然性、価値判断なし」みたいな言い方を自分はしてきたが、そういうものを書きたいし、そういう作品に触れたり作ったり読み解いたりそういう解釈をできる人と話したい。

「意味を殺すぞ〜!」は頻繁に掲げるスローガンだが、どういうことかを上手に言い換えるのかは難しい。そもそも私の語彙ではなくて、尊敬する表現者がよく使う言葉をもらって使っているからなんだけど……ただなんというか、なんでも誰でも食える情緒(特に性愛や恋愛、心の結びつき)に落とし込んでやるもんか、よくある道徳の教科書みてえなつまらん情緒を万物に代入させねえぞ、すべてを個別具体的に見て見たままのことだけ書くぞ、みたいなのが近いと思う。子どもが「ふーん」と言ったんだったら子どもがふーんと言っただけなんだみたいな……何か受け手が勝手なことを妄想すんなというか………伝わる????人を思いやるなって意味じゃないんだけど………

運命は卒然としてこの二人を一堂のうちに会したるのみにて、その他には何事をも語らぬ。

これ…………ありがとう漱石先生……

「きみがぼくが」とか言いたくない。出会って運命❤️必然❤️愛❤️もやりたくない。ただ必然を書きたいし、ぼんやりと出会ってぼんやり離れていくものを書きたい。うれしくも悲しくもないけどぼんやり何か笑ってるとか、誰1人いない涼しい夏の朝をこれが愛そのものだと思うとか、きみとぼくで完結できる世界なんて一個もなくて「自分」と「社会」に全部吸われるとか。とにかく何も起こってないか、何も思ってない、そういう風景がもっとほしいな〜といつも思っている。ドラマティック疲れとロマンティックラブ嫌いのコンボなのかもしれない。

遠くから見ること、むやみに没入しないことなのかな……?ロマンティックもドラマティックも効果的に現れる分にはグッと来ることだってちゃんとあるんだけど

 

ま、漱石が天才なのはこれ読んでワアワア自分の創作論や芸術論を語りまくる人間がこれまでにも500000000人くらいいたことなんだろうなって思う ゆえに天才 那美さんと「余」に下衆の勘ぐりするような読み解きする人間の8000万倍マシでしょう 非人情と明言されたものをさあ……(自分で想定した架空のものに自分でキレるな)

 

以前、能における「水の女」として那美さんを解釈してみる(そこへオフィーリアが重なってくる)、という論考に触れたことがあって、それで興味を持って草枕を買ったんだけど、そこは知識が甘すぎて今回十分読み解けなかった。書いてる漱石の知識量がとんでもないから、賢くなればなるほどいろんな層からの読み方ができるようになるんだろうな これを書いてる最中に祖母から「おばあちゃんは今草枕を読んでいます」というLINEが来てビビりました この言い方あまりしたくないけど血ってあるんだな……………

 

飲み込みにくくはあるけど読みやすさはあるし、ボリュームも展開数も把握しなきゃいけない登場人物の量もさほどでないので、緑茶と水ようかんとかが手元にある日に読むにはすごくいいと思う。またいろんな局面で読み返したいなと思える作品でした

草枕 (岩波文庫)

草枕 (岩波文庫)

 

 



メチャ最高昼飯(渋谷「銀亭」)

 

渋谷の銀亭というお店でお昼を食べた。すごい良い店でメチャ・ハッピーランチだった。

銀亭 Cafe&Bar
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町24-8 銀亭ビルB1F
r.gnavi.co.jp

みんな行きなよ マジで

 

場所はセンター街とロフト前の通りを繋ぐ、「金のとりから」がある小道の「金のとりから」のお向かい。妙に辛さを前面に出したタイ料理屋と妙に小綺麗なもんじゃ焼き屋に挟まれていて、ちっさな地下へ降りる階段が入り口。

前々から気になっていたがちょっと怖くて入りづらかった。barとか書いてあるし少し大人向けかしらんという風情。ゴールデンウィークで行こうと思ってたけど緊急事態宣言でしばらく閉まってたので、再開を幸いにもうこれは今行こうと初訪問。

入ってみるとこぢんまりだけどすごく感じがいい。明かりを抑えて落ち着いた雰囲気。入り口付近で一瞬タバコの匂いがした気がしたが、ほぼ気にならない。

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すごくない?これで1100円 

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すごくない?これもついて1100円

お会計は現金のみだけど大人なんだから千円くらいはお財布にあるきっと

 

焼き魚・豚汁・雑穀米・副菜・あんみつ・熱いお茶 この世の全てじゃん この世の全てにプラスアルファで、焼き魚と副菜は選べる。お店の人が口頭で席に座るとすぐ聞いてくれる。この日はシャケ・サゴシ(サワラの前のやつらしい)の粕漬け、あと忘れたけど何かもう一つ選択肢があった。

副菜の選択肢は小松菜の煮浸しとゴーヤの白和えだった。迷ったけどサゴシと小松菜にした。提供もめちゃくちゃ早かった。迅速にこの世の全てを手にしちゃったよ

ていうか煮浸しじゃない副菜(写真左上)も一緒についてきたしこれが無茶苦茶美味かった。ごぼうとれんこんと里芋らへんだったんだけどゴボウはかなり塩辛くてれんこんは芋みたいで里芋は超美味かった。それと豚汁がついてくるのがポイント高い 豚汁もおいしかった

 

なかなか普段の生活で調理しにくい(ゴミや匂いの点で)ということで外食で魚を食べることは割と多いのだが、渋谷の焼き魚定食1位は神南のアンドピープル(and people) だと思ってたんだけど覆るかもしれない。

and people jinnan
〒150-0041 東京都渋谷区神南1-20-5 VORT渋谷 briller6F
3,000円(平均)1,000円(ランチ平均)
r.gnavi.co.jp

(アンドピープルは1000円しない(900円くらい)のに立派な焼き魚、わさび漬けのオクラ、お魚の小鉢、豚汁と付いてくるのでメチャクチャポイント高い。あとついてくる大根おろしの量が多い上に鬼おろしだから大好き。内装も洋風でおもしろい。提供に少し時間がかかるのと(調理してくれてると考えると悪くない)豚汁のお野菜がややカスカスしてること以外文句のつけようがないですアンドピープル)

 

ただ1000円に100円足すだけでこんな立派なお重みたいなのに入ってて、副菜超豪華で、雑穀米には笹の葉が敷いてあって、あんみつがついてきて、あと熱いお茶がついてくるとなると銀亭強い。マジで強い ビジュアルの強さが好きな人間かつ熱いお茶(しかも2回もらえた)に100万ポイントつける人間には刺さりましてよ

内装もとても感じ良くまとまっていて、L字型のカウンター席と奥に4人掛けテーブル席が2つ。テーブル席は一列ごとにパーテーションと「黙食」の紙が貼ってあった。夜営業ではタバコを吸えるお店らしいが、いま夜は営業してない。タバコを吸いたくて入ってきた人たちがいたが、吸えないと知って食べずに帰っちゃった。もったいねーの!!!焼き魚と豚汁とあんみつよりタバコが美味いならしょうがないけど

ド頭に前々から気になっていたと書いたがこのお店とは一方的な因縁が意外と長い。何年か前のある日渋谷をフラフラしていたときあんみつがどうしても食べたくて「渋谷 あんみつ」で検索して銀亭の名前に辿り着いたものの、地下にあると思わなくて銀亭そのものには全く辿り着かずに終わったのが最初。やっと来れたね! 今度はあんみつ単体も食べにくるしまた魚も食べようと思う

銀亭 Cafe&Bar
〒150-0042 東京都渋谷区宇田川町24-8 銀亭ビルB1F
r.gnavi.co.jp

もっかい貼るけどマジでみんな行って 多分というか間違いなく有名店なんだろうけど その日はお客自分しかいなかったから……

2021/5/12日本初演「シンフォニア・ブエノスアイレス」(ピアソラ)バッティストーニ指揮

 

5/12東京オペラシティで初めて東京フィルの定期公演を見てきましたのでめちゃくちゃ感想を書きます 楽しかったです

生誕100周年のピアソラに釣られたのと、指揮がバッティストーニと聞いてなんとなくチケットを取ってみました。

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会場入ってすぐのところにいたバッティのぼり みんな写真撮ってた

ピアソラは好きでよく聞きますが詳しくはなく、バッティに関しても同様で、いつぞやのジルベスターでラデツキー行進曲をパッパカやりすぎて新年のカウントダウンよりだいぶ前に終わりそうになり、鬼みたいなロングトーンで何とかしたのを笑いながら見た記憶があるばかりで「テレビで見たことある人見てみたい」ぐらいのミーハーマインドです。

 

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今日のチケット

オペラシティは随分久しぶりに来ました。ネトレプコの来日ライブ以来です。

生で見たネトコは年齢体型一切関係なく死ぬほどかわいくて一目見ただけで持っていかれるものがあったので本物のスターって怖えなと思ったのをよく覚えています。

クラシックコンサートを平日夜に見に来る人間の世界なんて激狭なので知り合いに会ったりしないか心配でしたが、クラシックだけ好きな人はピアソラでは来ないかもしれませんね、誰にも会いませんでした助かった 音楽や舞台を取り巻く環境も随分変わった昨今ですが、とくに今日は席の間隔を開けるでもなく「マスクを常時着用してください」あたりの注意事項を書いたプリントをもらったり、もぎってもらうチケットの半券に名前と緊急連絡先を書かされるなどの対策がされていました。サントリーの振り替えですと言っている人が受付で何人かいたので中止になった回でもあったのかな よく今日も無事に開催されたものだと思いますが…

 

演目

ピアソラシンフォニアブエノスアイレス

プロコフィエフ「「ロメオとジュリエット」組曲より」

 

ピアソラとバッティの名前だけ見て申し込んだからプロコフィエフやるなんて知らずに来たんだよなあ 悪いなプロコフィエフ と思いながら無料で配ってたパンフレットを読みました。演目解説には英訳ページもあってあら親切、と思ったんですが読んでみたら内容全然違いました、マジかよ 少なくとも英「訳」ではない

日本語も英語も読めると倍楽しいパンフでした

さて両方初めて聴く曲でした、何にも詳しくない何にも知らない状態で聴いて何を考えるのか そもそもシンフォニーの演奏会自体10年以上ぶりとかのはずなのでA席8700円ぶん楽しめるかは五分五分と思ってましたが しかし

 

シンフォニアブエノスアイレス

破壊そのものみたいな音楽だった 破壊衝動とかじゃなくて破壊 

なんていうんですか?破壊といっても破壊の動作じゃないんですよ 人間の身体がやる行為じゃこの音楽に例えるには隙間が多すぎる もっとみちみちに詰まったものです でかい建物とか町丸ごとが一瞬で全部粉々になって地面もぼこぼこのメチャクチャになって、でも崩れ落ちないで全部粉々になったままピタっと止まってる とか 意味わかんないくらい大きな岩とか大きな爆発がそれまでどこにもなかったのに「今」目の前いっぱいにバン!と出現した いま死ぬほどデッカイものが、いまゼロから目の前に!っていう感じの曲でした…怖かった…… 一秒も落ち着いてない バイオリンの人たち見たことない動きしてたもん 一楽章即始まって、始まったその瞬間がもう全楽器が最大音量を一気に一斉に何の意思の統一もなくどかんと放出したみたいなとんでもない音でそれがずっと続く  シンバルで殴られる! 金属のかたまりを熱したりしないで力だけでペシャンコにして引き延ばすみたいなタイプの力が全員に対してずっとかかってた あのとき私含め観客全員そういうかたまりで無理やりひっつかまれて伸ばされてた、いま人間じゃなくて物にされてる!ってめちゃくちゃ思った 波こそあるけどずっと破壊がものすごい音で鳴り続けてる メロディなんて何もわかんない(何回も聞けば違うのかもしれない) でもって普通2楽章って新世界とかでもなんでもフッとおとなしく、メロウにセンチメンタルになることが多いと思ってて少し息がつけるか?と思ったのに  英語版パンフレットに「ハープやチェレスタの音色でドビュッシーの影響が…」みたいなこと書いてたからフーンと思ってたのにいざ2楽章になってみればよくそんなこと思う余裕あったな筆者くんってくらい2楽章もドギツかったです 最初確かに音量も下がってセンチメンタルになってバンドネオンとかオーボエも歌ってるんですけどどんどんガンガン鳴り出すし 鉄琴がガンガンありえないリズムで鳴ってくる ものすごかった 序盤にしたってそもそもピアソラがやわらかく、さびしく、ゆらゆらした旋律を聞かせてくれる時って勝手な印象だけどいつも「100年前に死んだ人間の致命傷になった生傷の写真」見せられてる気持ちになります ものすごい洒落にならない傷なのに、もう遠い話だからその人もういないからってちょっとマイルドにお出しされてるような そもそもバンドネオンの音自体「もうどうしようもないと思ってることを笑ってるか笑ってないのか分からないくらいの笑顔で話すときの声」の音してません?してる

バンドネオンなんですけど私の位置取りが悪くて全然見えませんでしたが演奏本当に素敵でした 上手の少し奥まったところに2人いましたね オペラシティは一階席にほぼ傾斜がないから脇とか舞台後ろのバルコニー席取ったほうがいいよ!絶対!ってネトレプコの時思ったのに忘れてました

3楽章も破壊破壊破壊 自分の中の破壊をあらわすところをどんだけうまく表現したらこんなすごい音楽できるんだろう おもしろい不協和音とかもいっぱいあってそこはさすがのピアソラですよね バッティの動きも激しくなってびょんこびょんこ跳んでました 彼以外と小柄なんですね 実際見ないと全然わからなかった

いやしかし圧倒されたのは「単純に音が死ぬほどでかかった」のもあるとは思います、耳痛くなりました あれ練習してたら難聴なりそう

同じブエノスアイレスといえど「ブエノスアイレスの四季」とはまたずいぶん味わいの違う、ものすごいエネルギーの曲でした……すっげ……

 

すっっっごいよかったです 日本初演に立ち会えて幸せです

ピアソラのこと「暗い部屋で一人で聞くのがいい」「あんまり聞いてると部屋から出られなくなるから気をつけたほうがいい」っていう人多い気がするんですけど、なんかもうほんとに、これはピアソラのあのタンゴらしい粘度のあるエネルギーだけじゃないものすごい爆発力があって、自分がすべてから押し出されていくような気もしました 私を癒してくれる音楽!とかじゃない 私も誰もこの爆音の営みとそれが表す風景には一切関係させてもらえないのだ、みたいな気がめちゃくちゃして最高でした

 

日本語パンフレットには 「当時””神聖なるクラシック””にバンドネオンを持ち込んだということで議論は殴り合いのけんかにまで発展した」みたいなことが書いてあってバカってマジでずっといるんだなって思いました(大暴言)そういうこというやつが今も昔も世の中をダメにするけどそういうやつに限ってきっとクラシックにおカネは出すからな それでクラシックはバカみたいな状態が続くんだろうな(大暴言)シンフォニーって音楽表現の「一手段」じゃないんかいという 宗教と同じでクラシック一神教だとそうなりやすいんですかね、世界の相対化ができなくなっちゃっているというのは

 

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演目ノート、ピアソラに関する英語部分 かなり面白いです 東京フィルの略TPOでいいんだ

幕間

 演奏終わりめちゃくちゃ出たり入ったりするバッティ、何?と思ったけどカーテンコールのアンコール的な奴ですね。演奏会久々過ぎて感覚死んでました

バンドネオン奏者の方は今日ここまでなので、ご挨拶代わりかバンドネオンだけでひとさし演奏してくれました。 やっぱりさびしいさびしい良い音だな~と思いましたけど、単体だとやっぱりふっと「ディズニーランドのゆうべ」みたいなチープさに転ぶ瞬間がある気もして、ほかの楽器があるっていいなと思いました

プロコフィエフ「「ロメオとジュリエット」組曲より」

一回も聞いたことないって言ったじゃん?あるね って始まった瞬間思いました

「モンタギュー家とキャピュレット家」→「少女ジュリエット」→「民衆の踊り」→「仮面」→「ティボルトの死」→「別れの前のジュリエットとロメオ」→「修道士ローレンス」→「ジュリエットの墓の前のロメオ」の順番だったようですが

一個目のメロディめちゃくちゃ知ってるわ お前かい ごめんプロコフィエフ ほかのメロディは知らなかったけどグロッケンシュピール大活躍の巻だったという記憶が強い

少女ジュリエットが最初めちゃくちゃゲームの日常パートみたいでぶりっ子感あって「おまえも「少女の無邪気さ」にそういう夢みてるタイプか……」と一瞬げんなりしましたが最終気に入りました(どこから物言ってる?)

舞踏音楽だから踊れるようでないといけないから、というのも大きいと思うんですが、さっきまでのピアソラと比べるとめちゃくちゃメロディアスで、整理がついていました 

シンフォニーの住民がシンフォニーのセオリーで作っているというか、「なにをいっているのかわかる」「人間の気持ちとか動作に紐づいている」音楽だなと思いましたね……これは物語を音楽で進行させる以上すごく重要な要素なんだろうな 「シンフォニアブエノスアイレス」は「人間の動作」とか「人間の情緒」とかそんな我々の頭の中にあるようなもんじゃなかったんですよ私の感覚では 表現されているもののフィールドが、種類がまったく違う………

ロディアスな音楽を聴いていると余計なことばかり考えてしまいますね 余計なこと考えられる時間てのは豊かさなんだろうけど…

ずっと立ち上がって演奏してるヴィオラお姉さんたちのかっこいいことったらなかった バイオリンよりもヴィオラがよっぽど好きだ と思う瞬間がある

 

バッティストーニは思いきりよく演奏を終わる瞬間両手を体側まで振り下ろして頭をちょっと下げて「15度おじぎ」みたいな姿勢をする人なんだな、チャーミング~~、という感想を抱きました げんこつ同士を合わせて奏者との握手の代わりにするのも生で見られたし

あ~おもしろかった!と思いながら帰れて意外なうれしさでした、これは好みに基づく悪口ですが「魔笛」を観た時は「旨いもん食って帰んねえと割に合わねえな」と思いながら会場を出たし、そういうことってわりにあるよね、と思ってるので……

6月の定期演奏会に伺うかはわかりませんがラフマニノフらしいですね いいですね 

帰り道で頭を回るメロディ結局「モンタギュー家とキャピュレット家」だから有名どころってすごいね